調味料「さしすせそ」の基礎知識

調味料を入れるタイミングを教えてくれる「さしすせそ」

料理のコツを勉強する時に必ずと言っていいほど出てくるのが、この「さしすせそ」という言葉です。

和食の調理に当てはまる言葉ですが、この原則は他のスタイルの料理にも適用できますので、すべての料理の基本とも言えるものでしょう。

この「さしすせそ」は、調味料を入れるタイミングを表しています。
料理の出来を決める大きなポイントとなるのは、調味料をどのように使うかです。

どの調味料をどのくらい入れるかというのも重要ですが、同じくらいどの段階で入れるかということもポイントになってきます。
この原則をしっかりと覚えておくことで、安定感のある料理をいつでも出すことができるでしょう。

砂糖と塩を入れる順番をしっかりと把握しておく

調理の基本とも言える「さしすせそ」ですが、中でも最初の「さし」の部分がとても重要です。
というのも、この「さ」は砂糖を指し、「し」は塩を意味するからです。

どの料理においても、砂糖と塩は重要な味の決め手となりますので、入れる順番をしっかりと守ることで間違いのない味付けをすることができるようになるでしょう。

「さ」が最初に来ていることから分かるように、基本的に砂糖は最初に入れます。
というのも、砂糖の成分が食材に染み込むのは時間がかかるため、他の調味料よりも先に入れておかないと、食材に甘みがつかないからです。
そして、砂糖には肉などを柔らかくする効果がありますので、最初から入れることで食べやすい状態することができます。

その次は、「し」である塩を入れます。
塩は砂糖とは逆に食材の水分を外に出して、固くする、もしくは引き締める力を持っています。
そのため、砂糖より先に塩を入れてしまうと肉などが固くなってしまう原因になります。
この塩を砂糖の入れる順番を守ることで、味の基本がしっかりと出来上がりますので、特に意識するようにしましょう。

「すせそ」は最後に入れて味を決める

残りの「す」は酢のことです。そして、「せ」は醤油、「そ」は味噌のことを指します。
これらの調味料は、料理の顔となるもので、砂糖や塩といったベースの上にあってアクセントを与えます。

そのため、あまり熱を加えてしまうと、調味料の香りや本来の味が失われてしまいますので、最後の味を決める段階で入れるようにしましょう。
特に味噌は、沸騰させてしまうと一気に香ばしい香りが飛んでしまいますので、入れるタイミングと火加減を慎重に見るようにします。

こうした配慮をすることで、料理に芯が通って印象的な味に仕上がります。
また、酢の場合は、火の入れ具合を調整することで、刺激的な酸っぱさを残すこともできますし、まろやかな酸っぱさに仕上げることもできます。
こうした微妙な調整を上手にして、好みの味に仕上げるようにしましょう。