披露宴の席次プランの重要性

結婚式の招待状が返送されてくると、当日のゲストが最終的に確定し、これにより本格的な準備が始まります。結婚式の準備の一環として、当日の披露宴での席次を決めたり、席案内を作成したりしますが、それは単にゲストの座席を埋めていくだけの席次表作成ではありません。大切なのはゲスト同士が交流し、歓談を楽しむことができる席を計画することです。魅力的な席次表を通じて参加者がより一体感を感じ、思い出深い時間を過ごせるように心掛けましょう。

披露宴の席次決めに大切な3つのバランス

披露宴の中では親族や会社上司、同僚、友人といった様々な属性の知人が集まります。それぞれをいろいろなルールに基づいて席に配置をしていきます。席を決める際にはマナーもありますからそれも意識しながら作成することも必要です。もしもマナー違反をしていたり席で孤立するような状況を作ってしまえば相手に対して失礼なこととなります。そこで、ここでは交友関係やマナーを元に考えたバランスのよい披露宴の招待客の席順の決め方を紹介していきます。

1.ゲストの配置バランス

テーブルには、友人同士や共通の趣味・関心を持つゲストをグループとして配置することができます。しかし、あまりにも同じタイプの人だけが集まると、会話が偏ってしまう可能性があります。そのため、性格や興味の幅を広げるために、異なるバックグラウンドを持つゲストも配置することが重要です。

2.鑑賞の配置バランス

高砂やスピーチを見やすい位置に配置することが重要です。全てのゲストがスピーチや演出を快適に観覧できるよう配置に気を配りましょう。また音響のバランスも重要な要素です。会場が広い場合には、会場に設置されたスピーカーや音響装置の配置を考慮し、ゲストテーブルの近くに音量や音質が均一に届くように調整しましょう。ゲストがスピーチや音楽を鮮明に聞き取れる環境を整えるため、音響担当者との密なコミュニケーションや試聴を行いましょう。

3.新郎新婦との距離のバランス

特に家族や親しい友人など、新郎新婦との関係が特別なゲストを新郎新婦の近くに配置することで、コミュニケーションを円滑にすることができます。例えば、新郎新婦のテーブルを中心に親族や親しい友人を座らせることで、結婚式の主役として祝福する人々が一体感を持って盛り上がることができます。

また、新郎新婦との距離感を考える際には、両家のバランスも重要です。両家の親族や友人を均等に配置することで、公平さと調和が保たれます。例えば、新郎側のゲストを一方的に新郎側の近くに座らせるのではなく、新婦側のゲストもバランスよく配置することで、お互いの結びつきを大切にしつつ、アットホームな雰囲気を演出できます。

家族や職場の肩書きなど関係性によって席を決めよう

ゲスト同士の関係性にも配慮しましょう。友人同士や家族、共通の知り合いなど、関係の良いゲストを隣り合わせにすることで、会話がスムーズになり楽しい披露宴を演出することができます。

社会人としての関係性なら、同僚や上司などの職場関係者には、彼らの立場や地位に応じて適切な席を用意することが重要です。例えば、重要な取引先との関係がある場合には、彼らを新郎新婦の近くに座らせることで、ビジネス上の繋がりを重視した配置ができます。

また、家庭や親戚関係においては、両家の親族や親しいご家族を新郎新婦の近くに配置しましょう。親戚同士の絆や家族の結びつきを大切にするために、お互いに近くに座ることで会話や交流が活発になります。特に祖父母や両親にとっては、新郎新婦との距離感が近い場所に座ってもらうことで、結婚式を祝福する喜びを共有できます。

席決めは上下関係や人間関係を意識しながら決めていきます。
職場の人たちで上下関係を考え、同じ肩書きならば年齢や経験年数を元に決めていきます。
上司のような目上の方々は高砂に近い上座への案内をするようにします。

円卓の場合には新郎新婦に背を向ける形の席から配置、長テーブルの場合には新郎新婦に近いところの式場中央側から席を配置します。
席次表で名前や肩書きでの書き間違えは失礼になるのでダブルチェックで必ず確認をします。

同じテーブルに座る人たちにも同じ属性でまとめる

例えば会社の同僚のテーブルを作った際に、その中に仲の悪い人たちがいるような状況は馬が盛り下がるので避けて配置します。
また、人数の問題があるとはいえ、友人の中に一人同僚を着座させるような居心地悪い座席の作成は避けます。

基本的には職場、親族関係は両家別々に配席をしていきます。

ただし、中には家族と仲の良い友人がいることもありますし、両家の友人が混ざるケースもあります。
ここについては絶対にダメという細かなルールはないので、関係性によって友人関係の席次は両家を交えても問題はありません。

また、参加者に小さい子供がいたり、妊娠中の人がいる場合には席に配慮が必要です。万が一気分が悪くなったりトイレやオムツでの離席の際にもすぐに動けるように出入り口近くに席を配置してあげると動きやすなります。子供が近くに座るということを事前に知らせるために、わかりやすい席札を用意するというのもひとつの方法です。

例えば、上記写真のような席札がプチギフトショップなどで販売されています。ぬいぐるみと子どもの名前を書いておくことで誰が座るのか一目瞭然になり、小さなお子さんを持っている親御さんのゲストにも配慮することができます。子どもにとってもプチサプライズとなり喜んでくれるでしょう。
席札にもなるプチギフトは様々な種類が発売されています。気になる人は上記リンク先をチェックしてみてください。

席次のマナーについて

日本の披露宴では上座と下座の概念がありますので、席次のマナーもここでしっかりと抑えておきましょう。

上座とは、特別な席や栄誉ある席のことを指し、一般的に会場の最前列や中央に位置します。反対に下座は上座に対して、一般的な席や一般のゲストが座る席を指します。

ゲスト席でいうと、新郎の左側から数えて1番目のテーブルが新郎の上座です。一方 新婦の右側から数えて1番目のテーブルが新婦の上座になります。

新郎の親族や友人が座るテーブルは新郎の上座に近い位置に配置し、新婦の親族や友人が座るテーブルは新婦の上座に近い位置に配置します。

一般のゲストは上座よりも後方や周辺に座ることが一般的です。友人や親族同士が楽しく過ごせるように、配慮して席次を決めましょう。

ただし、上座や下座の概念は近年は柔軟な考え方も広まっています。特に友人や親族のつながりを重視し、全員が楽しめる配置を心掛けるようにするバランス感覚が大事になってきます。

配置表の作成のポイント

まず、配置表は分かりやすく、視覚的に把握しやすいデザインにしましょう。フォントや文字の大きさを適切に設定し、見やすさを重視します。また、色使いやアイコンの活用など、式のテーマや雰囲気に合わせたデザインを取り入れることで、一体感や華やかさを演出できます。

次に、配置表には席の番号やテーブルの識別子を明記しましょう。ゲストが自分の席を素早く見つけられるようにするためには、席やテーブルに独自の番号や識別子を付けることが重要です。例えば、テーブルごとに花の名前やテーマカラーを設定し、それを配置表に反映させることで、ゲストが迷うことなく席にたどり着けます。

さらに、配置表は会場の入り口や控え室など、ゲストが目にする場所に案内図を掲示しましょう。ゲストが会場に入った際にすぐに配置表を確認できるようにすることで、混乱や迷いを解消できます。また、配置表の周辺には案内板や案内係を配置するなど、必要なサポートを提供することも大切です。

最後に、配置表にはゲストの氏名を明記しましょう。氏名を忠実に掲載することで、ゲストが自分の席を特定しやすくなります。また、間違いのないように事前に確認を行い、正確な情報を配置表に反映させることが重要です。

席次配置表はゲストの快適な参加をサポートする重要なツールです。デザインの工夫や明瞭さ、適切な位置への掲示などを考慮し、ゲストが迷わずに席につけるように心掛けましょう。